【併用禁忌】パキロビッドパックと併用できない薬剤一覧




パキロビッドパックが、新型コロナウイルス感染症(SARS-CoV-2 による感染症)に対する治療薬として、2022年2月10日に特例承認されました。

今までは内服薬がラゲブリオカプセルしかなかったため選択肢が増えて喜ばしいことですね。

また、入院 or 死亡の相対リスク減少率が

ラゲブリオカプセルが30%に対して、パキロビッドパックが89%とだいぶ効果に差があります。

※ラゲブリオは重症化を評価し、パキロビッドパックは入院または死亡で評価しています。

そのため、今後は基本的にはパキロビッドパックが主流になるのではないでしょうか。

しかし、パキロビッドパックの懸念点は相互作用が多いことです。

パキロビッドパックに配合されているリトナビルには併用禁忌となる薬剤が多く、医療者のチェックが必ず必要です。

もし、併用禁忌薬を服用されている場合は、ラゲブリオカプセルもしくはゼビュディ点滴静注にするべきでしょう。

今回は、併用禁忌薬を紹介します。
この薬を服用している場合は、パキロビッドパックを服用できませんのでご注意を。

また別の記事でパキロビッドについて解説していますので、参考にどうぞ。

もくじ

併用禁忌薬について

• 鎮痛薬:

アンピロキシカム(フルカム)
ピロキシカム(バキソ、フェルデン)

• 片頭痛治療薬:

エレトリプタン(レルパックス)
ジヒドロエルゴタミン

• 降圧薬:

オルメサルタン メドキソミル・アゼルニジピン(レザルタス配合錠)
アゼルニジピン(カルブロック)

• 抗不整脈薬:

アミオダロン(アンカロン)
ベプリジル(ベプリコール)
フレカイニド(タンボコール)
プロパフェノン(プロノン)
キニジン

• 抗凝固薬:

リバーロキサバン(イグザレルト)

• 抗結核薬:

リファブチン(ミコブティン)
リファンピシン(リファジン)

• 抗精神病薬:

ブロナンセリン(ロナセン)
ルラシドン(ラツーダ)
ピモジド(オーラップ)

• 頭痛治療薬:

エルゴタミン・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン(クリアミン)

• 子宮収縮薬:

エルゴメトリン
メチルエルゴメトリン(パルタンM)

• 肺高血圧症治療薬:

シルデナフィル(レバチオ)
タダラフィル(アドシルカ)
リオシグアト(アデムパス)

※シルデナフィル、タダラフィルは勃起不全にも使用されますが、勃起不全に使用される際の薬剤は併用禁忌ではなく、併用注意に該当しています。

• 勃起不全改善薬:

バルデナフィル(レビトラ)

• 高脂血症治療薬:

ロミタピド(ジャクスタピッド)

• 抗悪性腫瘍薬:

ベネトクラクス〈再発または難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期〉(ベネクレクスタ)、
アパルタミド(アーリーダ)

• 抗不安薬/抗てんかん薬:

ジアゼパム(セルシン、ホリゾン)

• 抗不安薬/催眠鎮静薬:

クロラゼプ酸二カリウム(メンドン)
エスタゾラム(ユーロジン)
フルラゼパム(ダルメート)
トリアゾラム(ハルシオン、ハルラック)

• 麻酔薬/抗てんかん薬:

ミダゾラム(ドルミカム、ミダフレッサ、ブコラム)

• 抗てんかん薬:

カルバマゼピン(テグレトール)
フェノバルビタール(フェノバール)
フェニトイン(ヒダントール、アレビアチン)
ホスフェニトイン(ホストイン)

• 抗真菌薬:

ボリコナゾール(ブイフェンド)

• セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有の健康食品

あいうえお順併用禁忌薬を並べてみた

複合アレビアチン
アーリーダ
アゼルニジピン
アデムパス
アドシルカ
アミオダロン
アレビアチン
アンカロン
イグザレルト
エスタゾラム
エルゴメトリン
エレトリプタン
カルバマゼピン
カルブロック
キニジン
クリアミン
ジアゼパム
ジャクスタピッド
セルシン
ダイアップ
ダルメート
テグレトール
トリアゾラム
ドルミカム
バキソ
ハルシオン
パルタンM
バルデナフィル
ハルラック
ヒダントール
ヒダントールD
ヒダントールE
ヒダントールF
ピモジド
ピロキシカム
ブイフェンド
フェニトイン
フェノバール
フェノバルビタール
フェルデン
ブコラム
フルカム
フレカイニド
ブロナンセリン
プロノン
プロパフェノン
ベネクレクスタ※
ベプリコール
ベプリジル
ホストイン
ボリコナゾール
ホリゾン
ミコブティン
ミダゾラム
ミダフレッサ
メチルエルゴメトリン
メンドン
ユーロジン
ラツーダ
リファジン
リファブチン
リファンピシン
レザルタス
レバチオ
レビトラ
レルパックス
ロナセン

※べネトクラクスの禁忌は再発または難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む)の用量漸増期