新型コロナウイルス治療薬パキロビッドを解説




パキロビッドは、新型コロナウイルス感染症に対する治療薬として、

2022 年 2 月10日に日本で特例承認を受け、日本においても使用が可能となりました。

現在、新型コロナウイルス感染症の軽症~中等症Ⅰの患者さんに使用できる薬剤は、

ラゲブリオカプセル、ゼビュディ点滴静注、ロナプリーブ点滴静注(オミクロンにはほぼ効果なし)でしたので使用できる薬剤が追加になったことはとてもいいことですね。
※ベクルリーも適応外使用であれば使用可

パキロビッドの作用

パキロビッドは2種類の成分が配合されています。(ニルマトレルビルとリトナビル)

ニルマトレルビルは、
コロナウイルスのメインプロテアーゼに作用し、
その働きを阻害することによりウイルスの増殖を阻害します。

リトナビルは、
ニルマトレルビルの代謝(不活化)を遅らさせる作用を有します。
ニルマトレルビルの効果を維持させることで、ウイルスの増殖を間接的に阻害します。

パキロビッドの効果

パキロビッドは臨床試験の結果、相対的リスクを89%減らすという結果がでています。

この臨床試験を簡単に説明しますと、

重症化リスクのある新型コロナウイルス感染患者を対象に(非入院患者)、

パキロビッド服用群とプラセボ服用群に分かれて試験を行った結果、

パキロビッド服用群では服用した697名のうち5名が入院または死亡したと報告されています。

プラセボ群では服用した682名のうち44名が入院または死亡したと報告されています。

結果から、パキシロビッドを服用することで、内服しないよりも

入院または死亡のリスクがだいたい10分の1に減りますよということですね。

ということは重症化リスクのある新型コロナウイルス感染症の方は基本的にほかの抗ウイルス薬でもいいですが、なにかしら治療はしたほうがよさそうですね。

あくまでこれは比較できることではないですが、

ラゲブリオカプセルでは相対リスク減少率は30%とやや低いと言われています。

そのため今回のファイザーの薬は期待が持てそうですね。

ラゲブリオカプセルとの違い

比較されるのはラゲブリオカプセルでしょう。

同じ内服薬で治療の対象患者も同じなので。

 ラゲブリオパキロビッド
治療対象患者重症化因子を有する軽症~中等症Ⅰ
投与方法5日間服用する
対象年齢18歳以上12歳以上、40kg以上
主な副作用下痢、悪心、
頭痛
味覚障害、下痢、
高血圧、筋肉痛
相対リスク減少率30%89%
問題点パキロビットに比べて
効果が弱い
相互作用がとても多い
腎機能低下時は減量が必要

上記より基本的な戦略として、

ラゲブリオかパキロビッドでどちらにしようか悩む場合はパキロビッド一択ですね。

しかし、問題点で指摘した相互作用がとても多い!!これがとてもネックになります。

患者の常用薬があまりわかっていない、もしくは相互作用について細かく調べてられない!

などといった場合であれば、ラゲブリオもしくはゼビュディ点滴静注ですね。

私としては基本的にゼビュディ点滴静注が使用できる患者であれば、みんなゼビュディ点滴静注でいいと思っていますが…。

パキロビッドの問題点

パキロビッドの問題点はやはり相互作用ですね。

配合成分にリトナビルが入っていますので、こればっかりはしかたないですね。

相互作用については簡単に別資料にまとめましたのでそちらを参照してください。