結論から言えば、ビタミンK欠乏性出血症等の予防を目的としています。
ではなぜ新生児はビタミンK欠乏性出血症を引き起こすのか…十分には解明されていないようですが複合的な要因が考えられるそうです。
① ビタミンKは経胎盤移行性が悪く、出生時の備蓄が少ない。
② 腸内細菌叢が形成されていない。
③ 母乳中のビタミン K含量は少なく、しかも個人差が大きい。
④ 母親の泌乳量、新生児の哺乳量は個人差が大きい。
⑤ ビタミン Kの吸収能が低い。
⑥ ビタミンKエポキシド還元酵素活性が低い。
⑦ ビタミンK依存性凝固因子の血中濃度が生理的に低い。
などの理由が挙げられます。
当然発症してしまうとメインは出血で出血部位は皮膚と消化管が多く、出血斑、注射・採血など皮膚穿刺部位の止血困難、吐血、下血が高頻度にみられます。
しかし出血傾向にならないまでも、嘔吐、不機嫌、傾眠などを起こすことがあります。
引用:新生児・乳児ビタミンK欠乏性出血症に対するビタミンK製剤投与の改訂ガイドライン
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