【変更タイミング】オキシコンチン錠の最終投与から12時間後を目安にモルヒネ坐剤開始
例)オキシコンチン錠を1日2回 1回20mg(1日40mg)を内服している患者の場合、次回内服予定のタイミングからモルヒネ坐剤を開始します。
モルヒネ坐剤を1日40mg 使用する場合、10mg×4(6st)もしくは 20mg×2(12st)となりますね。
わたしの考えとしては10mg×4(6st)の方が薬効が途切れることなく除痛が図れるかなと思います。
少し薬理学的にみてみましょう。
切り替える前のオキシコンチン錠の 半減期(t1/2)は 9.2 ± 2.6 時間です。体の中でオキシコンチンの濃度が半分になるまで約 9時間というデータがでています。
モルヒネ坐剤はどうでしょうか。アンペック坐剤で調べてみると半減期(t1/2)は 4.2 ~ 6.0 時間です。まあざっくり約5時間くらいですね。
この内容からオキシコンチン錠からモルヒネ坐剤に切り替える際に、同じ投与間隔で変更した場合「定時鎮痛薬の切れ目の痛み」が出現する可能性もあるかなと思ってしまいます。
定時鎮痛薬の切れ目の痛みとは定時鎮痛薬を使用しているときに次の投与前に痛みが出現してしまうことで、鎮痛薬の量が足りなかったり投与間隔が長い場合に起こってしまいます。
そのため今回の場合は10mg×4を推奨しました。
しかし実際モルヒネ坐剤を使用している患者さんは基本的には自宅で治療中の方が多いですよね。自宅で治療するとき周りの家族が手伝って挿入することも少なくありません。できる限り周りの負担は減らしてあげたいものです。
そのため最初は20mg×2(12st)から開始して痛みが出るようであれば間隔を短くすることも検討。という流れもありかなと思います。
レスキュー薬に関しては同じモルヒネ坐剤を使用して投与量は1/8~1/6ですのでモルヒネ坐5mg~6.67mgとなりますので5mgですね。
例えばアンペック坐薬でしたら10mg製剤を半分に切ってレスキュー薬として使用すれはいいかなと思います。
(参考資料)医療用麻薬 適正使用ガイダンス
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